年末の大文字山に登るのも年中行事になってきた。2020年からだから今年で6回目となる。山登りと言うより丘歩きといった方がイイんだが寒い時期はこの程度のエクササイズの方が合っている。京都の山は行き帰りにカフェ、レストランの楽しみもあるので、大阪南部の山よりも楽しい気分になる。山よりカフェ目当てに行ってるようなモンか。
今日は久しぶり（約1年ぶり）に 喫茶KANO に行きたくなった。この数年は営業日、時間が不安定だったが最近やっと安定してきたようだ、インスタを見ると普段は7時半オープンだが日曜日は8時半。これに合わせて6時の電車に乗った。淀屋橋7時23分発特急プレミアムカー乗車。平日だと満席のことが多いけど日曜日は空席が目立つ。駅改札出口辺りに猿田彦コーヒーが出来ていた。6時半オープンなので使える、次は入ってみようか。天気予報では晴マークがでていたが雲っぽい空。プレミアムカーに乗るとオニギリが食べたくなる。
七条で普通に乗換え清水五条着8時20分。五条大橋に上がると晴れ間も出てきた。喫茶KANOは開店前なのに何人か待っている人が見えた。時間丁度くらいに店に入ると窓際席はもう埋まっていた。他のテーブル席にもおしぼりが置かれ予約席みたい。いつものモーニングセット（1400円）を注文。9時前になるとカウンター席まで埋まり満席。昔は常連のオッチャンがカウンターでマスターと談笑している長閑なカフェだったが今は予約してはいるようなカフェに変わってきたいる。そのマスターは裏方になり、今は若いマスター（息子かな）とバイトの女の子3人がメインスタッフになっていた。ここは京都でも一番雰囲気があるカフェだと思っているから人気が出て当然なんだが……ブラリと入って窓際席でマッタリ過ごすナンてことはもう無理かな。帰りがけにマスターに挨拶だけしてきた。
祇園四条で地下鉄に乗換え蹴上着9時半。インクラインの紅葉は終わっていた。赤い落葉が敷き詰められた南禅寺境内を通り水路閣。この辺りは何時も観光客が群がっている。今までなら中国人団体さんが見られたが全くいなかった。ネット空間では威勢の良い言葉が飛び交っていても現実問題は深刻だ。この状態が続くなら京都の観光収入も大幅減になるのは必至。売上が10%も落ちたら死活問題なんだから。
2年前の同じ頃にこのルートを歩いた時より色合いは落ちる印象。最盛期はどうだったのか分からんけど落葉を見るとあんまり綺麗じゃなかったみたい。最勝院奥の院行場から山に入る。稜線に出ても目立って紅葉している木はない。今年は何処の紅葉もナンか不満が残る色合いだ。そんな感じで歩いてたが日曜日とあってハイカーだけはやけに多い。外人さんも混じっている。
大文字山着11時23分。予想通りお山も満席?、のんびりお茶を飲みながら景色を愛でるなんてとても出来ない。家族（ガキ）連れで登ってきてるのも多く喧しい。今年最後の山旅にしようと思っていたんだが……もう1回どっか静かな山に行きたくなってきた。握り飯1個食べただけで下山。
大文字山は毎日登っている人も多くハイカーが続々登ってくる。火床が見えるところまで来ると人が集まっていた。京都市消防局の制服を着たアンチャンが“救助活動中なので暫く通行は止めて下さい”と言う。“ヘリが来るの”と聞くと“12時に来る予定”。今11時50分過ぎだからもうすぐか。木の間越に下を見るとレスキューシートで覆われた人が担架で運ばれていた。12時過ぎに赤いヘリがやってきた。一旦機材を降ろしてから飛び立ち、運搬準備が整うまで付近を旋回していた。隊員が“プロペラの風圧で小枝や小石が飛ぶのであと50mほど下がって下さい”と言ってきた。ヘリポートがなく上空に停まったままで作業するんだからその間は砂埃がモウモウ。運搬用タンカに移し替えて釣り上げられた。こんな光景を見たのは始めて。外を彷徨くといろんな場面に遭遇する。
ここでの待ち時間が約30分。遮断されていた降りてくる人と登ってくる人が入り交じり繁華街並みの混雑。ここも一服する所じゃないので少し下まで降りて休憩。チャイを飲みやっと落ちついた。見下ろす京都市街は少し霞んでいる。比叡山、北山の紅葉もイマイチ綺麗じゃない。今年も年末の景色を見られたんだからマア良いかな。
大文字山から霊鑑寺に降りる人はあんまりいない。登山道は鹿ヶ谷円重寺に降りてくる。この辺りの紅葉は遅くまで残っている。哲学の道まで降りると観光客が増えてきた。疎水縁の紅葉も終わりかけ。
白川通りを越え真如堂に上がる。境内に入ると赤絨毯が見えてきた。ここは紅葉している時より落葉時の方が綺麗に見える。観光客はチラホラ、中国人らしきカップルもいた。ここは白人より東洋人の方に人気があるようだ。光明寺境内を抜け丸太町通りから平安神宮へと歩く。
どこかでお茶したくなってきたが日曜日の京都市内はどこも混んでいる。スマート珈琲やマドラグ藤井大丸店も多分待ちの列が出来ているはず。山の後でカフェの列に並ぶなんてことはしたくない、と思いながら歩いていたら和風門構えの 六露 というお茶処があった。こんな店があったんだ今まで知らんかったなあ。オープン記念特別メニューとかが出ていたので入ってみたくなった。中に入ると陶器、茶器などを販売（陳列）しており坪庭もあった。カフェと言うか和風ラウンジという感じ。お菓子セット（1400円）、コーヒーにしたけど抹茶が合うようだ。フェイスタオル程度のおしぼりで体の汗を拭く。一見さんでここに入ってくるのはマズいないだろうし子供連れも入ってこない。今日（京）の新しい発見は山岳救助隊とここだな。
大安で漬物を買って岡崎公園から二条通を西に歩く。大文字山は丘程度だったが後の市内歩きのほうが距離がある。足首が痛んできた。頂妙寺のイチョウはどうなってるんだろうと寄ってみた。11月始めに来た時は少し黄葉し始めて青さが勝っていたが今日は全部落葉して地面が黄色くなっていた。この時期は木の黄葉より地面の色の方が絵になる。鴨川を越え寺町通りに入る。スマート珈琲前はいつも待ち人の列が出来ている。ここも昔はブラッと来てお茶出来たのに…そんな時代もあったんだ。藤井大丸で買物して帰りも京阪特急プレミアムカー乗車。来た時と同じ6号車7A席だった。お山はマンネリでもアウトドアーでは新たな出合（遭遇）、発見もある。