北山の紅葉というと雲取山周辺が思い浮かぶ。もっと北に行けば綺麗な所がいっぱいあるんだが日帰りとなるとその辺りが限界だ。でも晩秋は日が短く行動時間の制約があるから3時までに終わらないと気が急いてくる。体力に自信がある頃は暗くなっても大丈夫だったんだが今は下り坂であんまり無理はしたくない。となると愛宕山か天ヶ岳くらいか。昨日までは愛宕にほぼ決まってたんだが天ヶ岳から鞍馬に降りて心天狗の蕎麦を食べる方がイイか、なんて気にもなってきた。
朝起きてもどっちにするか決まらない。どっちに行くにしても6時3分の急行に乗ることになるから……。難波に着いてやって行き先決定。やはり当初の予定通り愛宕にしよう。阪急の特急に乗り桂乗換、嵐山着7時45分。駅回りは紅葉している木もあるが山肌は少し色付いた程度でスッキリしない。今日は晴とのことだが朝の光は弱く紅葉を引き立たせるほどじゃない。清滝行きバスを待つ人は5人。外人さんカップルは愛宕念仏寺にいくとのこと。東京から来ている人とお喋りしながらバスに乗る。この人は化野念仏寺（鳥居本）で降りるとのことだったが、折角京都に来たんだから、外人さんに人気の愛宕寺も見て回ったらイイとアドバイス。鳥居本で降りたのは日本人2名だけ、他は全員（自分以外）愛宕寺で降りた。
清滝着8時20分。11月後半になると気温も低くなり上着を着ないと寒い。今日は先日買ったモンベル・レイントレッカーを着てきた。去年までのストームクルーザーに較べると薄い感じで保温性も落ちるように思う。でも今のラインアップではこれが一番マシみたいなんだから。谷間はまだ陽差しが降りてこないのでボンヤリしている。紅葉を愛でるならバスをもう1本遅らせた方が良かった。清滝川周りの木々はそれなりに紅葉していたが陽が当たらないと鮮やかには見えない。清滝遊歩道を梨ノ木谷分岐まで歩くと日が差してきた。陽が当たると今までのくすんだ紅葉が一気に冴えてくる。と言っても東北みたいな真っ赤な色じゃないからマシ程度。
月輪寺登山口から梨の木谷を登って行く。この辺りは植林ばかりで紅葉している木は少ない。梨ノ木大神着10時8分。2年前までは倒木に覆われていた谷も去年整備されスッキリしたんだが、通る人が少ないのでまた草が茂ってきている。このまま年が経つと以前みたいな荒れた谷に戻って行くのかも。ネットを見てもここを歩いている人は少ない。以前建っていた小屋は潰れたまま放置されている。大岩に巨大な蜂の巣があった。今年は台風もなく陽当たりが良いんだなあ。
首無し地蔵着11時半。ここまで登ると紅葉は終わりかけで落ち葉が積もっている。軽く軽食タイム。ハイカーが一人愛宕山から降りてきた。ここから愛宕に登り下りするハイカーは表登山道に較べると極端に少ない。高雄までは長い林道下りで面白味に欠ける。道脇の木は紅葉終盤で色褪せているのが多かった。林道から登山道に入る手前の広場で一服していたらマウンテンバイク二人組が降りてきた。ハイカーは峠で一人会っただけ、他はこの2名。人気がない道なんだ。春は桜が咲いて明るい所だが秋は枯れた色の物寂しい世界。
高雄に下る山道はシダが生い茂り倒木が多くなっていた。この道を歩く人も少ないんだろう。ここを歩くのは何時もツツジが咲く頃なので明るい所のイメージがあるけど花がないと薄暗い山道なんだ。神護寺多宝塔まで降り着くと紅葉した木々が出てきた。観光客もチラホラ。今が見頃なのかなあ、イマイチ鮮やかじゃないなあ。陽が陰ってる所為だろうか。こんな紅葉でも写真にしたらメチャ綺麗になってしまう。ここの拝観料はいくらなんだろう。いつも裏口から入るもんで料金を払ったことがない。山門から清滝川までの間の紅葉が一番見応えがあった。一登りして高雄バス停着2時5分。
JRバスは2時16分発。座れたのでウツラウツラ。今日のティータイムは三条通西端の 珈琲工房てらまちに行きたかったので千本三条下車、3時頃。ここは珈琲カップが良いのでお気に入りのカフェとなっている。と言ってもまだ2回目なんだが。小腹も空いていたのでオムライスと今日のコーヒー（グァテマラ・オリエンテ）にした。空いてたのでテーブル席に座りマッタリ。お客はカウンターにニイチャンが一人、後から外人カップルがやってきた。オムライスの味は普通だったが、このカップで飲むコーヒーは格別。帰りがけすぐ横にクリームブリュレドーナツを売ってる洋菓子屋Brulee Kyotoがあった。白人女性が一人買っていた。欲しくなり2個ゲット。こんなのは気分で買うのが一番。京都にはそんな店がたくさんある。