暑いタイから帰ると寒い日本では出不精になる。下界も急に寒くなってるのにワザワザ山に行ってもっと寒い目に遭うなんて……どうかしている。このバカ騒ぎ3年間は他に行く所がナイので仕方なく山に行ってたがそれ以前の寒い時期の山行は月一か二程度だったんだ。花か紅葉が見られるんだったら未だしも、ナンもなくただ寒いだけの山……永年登り続けているが本当は好きでもないのかも。
ウダウダ考えていても体を動かしておかないと外国旅行も楽しめない。重い腰を上げ今月2回目のお山は金剛山。今年は金剛山によく行っている。好きになった訳じゃなくタダなんとなく。なるべく初めてのコースをとるようにしている。今日は細尾谷からカタクリ尾根を登り橋本院に降りる。紅葉はほとんど期待出来ないから歩くだけになる。
河内長野駅前バス停には7時前に着いた。もうザックが3個置かれていた。寒くなりそうなので厚手ズボン（ミレー）、純毛厚手カッター、上着にストームクルーザーの冬山出で立ち。バスは7時過ぎに入ってきた。相変わらず乗客は老年ハイカー達ばかり。まるで何とか老人ホーム行バスみたいな雰囲気。始発駅で満席になった。
金剛山ロープウェイ前着8時。厚手ズボンを穿いてるのにかなり冷える。ストームクルーザーを来たまま谷筋の道を歩き出す。ここの標高も600mを超えているから下界より4℃近く気温が低い。金剛山頂は下より6℃だから朝方は氷点下になっていたハズだ。登山口から25分で細尾谷出合に着いた。通行禁止なんて大きな看板が立ってるから知らない人は敬遠する。
ナメ滝横を登り谷が東から北に向きを変える辺りから支谷に入る道が分かれていた。尾根に登る道も付いていた、多分カタクリ尾根なんだろう。そちらを登っても良かったが今日はこの谷を詰めてみたい。道は緩やかな傾斜の登り道が続いていた。悪場もなく林の中の穏やかな谷筋。石組みの砂防堤防がなかったら真に良いルートだ。今日は腹具合がイマイチで何回か大キジ休憩。ガスが出るだけだった。
沢上部になると色づいた木も増えてきた。陽が当たると紅葉の山みたいな感じになるけど全体としては全くダメ。下から1時間チョイでロープウェイ頂上駅が見えてきた。廃墟は晩秋がよく似合う。この建物は何時壊すんだろう。木像なら放っておけば何時か朽ちるだろうけど頑丈なコンクリート造りだから……費用もバカにナラン。儲けた以上に掛かるかも。
頂上駅から金剛山頂に向かう周遊路によく紅葉している木があった。でもそこだけで後は全くなかった。山頂社務所には寄らず一の鳥居から水越峠道を降りる。郵便道は色もない植林道。途中ショートカットルートの分岐で一服しただけで河原まで降りた。昼までは晴マークだったにのに下る頃にはベッタリ雲に覆われてきた。
高天彦神社手前の花園着11時半。1本だけ綺麗な紅葉樹があった。コスモスが咲いていた畑には皇帝ダリア（コダチダリア）が咲き誇っていた。陽が差さないとゾッと寒い。今年はこのコースを春、夏、秋と歩いているが桜咲く4月が一番綺麗だ。橋本院手前の畑も冬枯れ。
境内に入ると紅葉している木も僅かにある程度。庭園内には寒桜も咲き出していた。ここでラーメンを沸かすつもりだったが住職夫婦が木の植え替えをしていたのでそうもいかない。前来た時に奥さんから“一応庭園内での食事は禁止なんですが”と言われたのを思いだし挨拶だけした。陽が当たればこの程度の紅葉でも綺麗に見えるんだろうが曇り空では全く冴えない。まだ12時前か、このまま鳥井戸まで降りたら12時半のバスに間に合うなあ。
庭園を抜け展望地まで出ると少し降ってきたみたい。本降りになるほどじゃないからバス停に着くまで大丈夫だろう。鳥井戸バス停着12時25分。近鉄大和高田行バスは37分発。御所で降りてランチはモリソン万年筆カフェでと行ってみたら定休日。ありゃりゃ、ここで食べる予定じゃなかったんで調べてこなかった。しからばさくら茶屋……ここも日月は休みだった。となると気になっていた ごせ町料理koe に行ってみるか。川沿いの道を辿ると民家風の店があった。暖簾が掛かってるからやってるんだろう。入るとグループ1組が入っていただけ。ごせ町定食（1300円）は大きなだし巻き、季節の天麩羅、汁物、小鉢2個で適度のボリューム。山から降りた時はこの程度が丁度。グループ客がウルサかったけどマア落ち着ける。御所の食事処が3ヶ所になった。
少し歩いただけなのに御所から尺土間の列車で寝てしまい車掌に起こされた。古市で降りて定番になった アップル・コーヒー に寄る。何ヶ月に1回しか来ないのにマスターは顔なじみみたいになっている。今日のお奨めはナニ“ケニアだが抽出の仕方でマイルドになる”。狭いけど落ち着くカフェだなあ。味は中庸、マイルドにするとケニアらしさが薄れる。後から中年カップルが入ってきた。来年富田林に移転すると聞いていたので“確定か”と聞くと“確定してるけど時期は4月辺りで日日までは決まってない”。
山から下りて美味いコーヒーを味わうと心が満ち足りてくる。今日は阿倍野に出て近鉄で魚、難波の高島屋、イカリでも買物しながら帰る。山に行くと行きより帰りのほうが大きな荷物になる。タイに行ってる時はナンも持たずに歩けたから楽だった。