今年も新春初歩きは上古沢から町石道に登り、丹生都比売神社～笠田コースをとった。このコースを歩くのはもう10年になるかなあ。5年ほど前は雪景色が見られたもんだが今じゃ暖冬が続き地肌ばかり。冴えない低山でも雪を被れば景色が一変する、女性の化粧みたいなもんか。
7時半の急行に乗り橋本で乗り換え。この列車は接続が悪く20分近く待った。上古沢着8時40分、4人が降りただけ。対岸の山も全く雪がない。雪の時は見惚れる美しさなのに地肌だとなあ……。一旦川まで降りて登り直すのが堪える。何ヶ月かで重い登山靴を履いているので尚更だ。果樹園帯に入ると赤いツリバナの花が出迎えてくれる。
町石道まで単調な登りが続く。2ヶ月ぶりの山行なので勘が鈍っている。電車に乗ってからタオルを持ってこなかったのに気がついた。上古沢駅周辺はなにもナイし……冬場は汗もかかないだろう。なるべく汗をかかないようにユックリ登った。足も弱っているから早く行けなかっただけのことなんだが。
登山口には雪がなくとも町石道まで来れば少しは積もっていることが多いけど、今日は全くなし。一下りでで平坦地に出た。神社方面から人声がしている。10時20分丹生都比売神社着。こんな田舎の神社なのに正月は参拝する人で賑わっている。ふるまい甘酒で暖をとる。例年になく暖かい正月で少し拍子抜けする。
駐車場横の売店で串コンニャク（120円）。いつもならテントの中で震えるのにストーブがなくとも大丈夫だった。まだ11時前だ、笠田まで歩いても昼過ぎには着くだろう。青空が出てきた天野の里。隠れ里のような穏やかな空気、神社の“気”に覆われているんだろう。
峠を越え地蔵堂（阿弥陀堂かな）みたいなお堂で昼食。今年最初の山メシはワカメ味噌ラーメン。いつもは醤油ラーメンだから変えてみたんだがあんまり美味くない。柚子ティーとかも不味かった。定番のワカメ醤油ラーメンとチャイに戻した方がイイ。
紀ノ川の眺めを見ながらグングン下っていく。次は蟻通神社の甘酒。今日は巫女さんじゃなくオッチャンが給仕していた。お参りせずに甘酒だけ飲んでサイナラ。
紀ノ川を渡りドライブインで休憩。柿の葉寿司パックを買って中で食べようとしたら外外に椅子があるから、と言う。お茶はと聞くとペットボトルのが……前みたいに店内でお茶飲みながら食べさせてくれなくなったんだ。こんな所も段々世知辛くなっていく。最近は何処に行っても“昔は良かったなあ”なんて想いがつのることばかりになってきた。