２００５年３月、２００６年４月。長年国境でもめていた所なので、いつ閉鎖されるか分からない。行けるうちに行っておこうとタイ側から訪れた。イサーン地方（タイ東北部）には数多くのクメール遺跡が点在しているが、ここは一頭地飛び抜けている。ロケーション、レリーフ、アトモスフェアー……。
タイの国境から下っていくと、土産物屋が密集するカンボジアゲートに着く。こんな辺境の寺院なのに、これほどの店が集まるとは。入場料はタイ側２００Ｂ、カンボジア側２００Ｂ。
いきなり急な石段登り。こんな石段と石畳の道が断崖の上に立つ神殿まで続いている。
内戦時代の遺物。外に回り込んで行くと独特の屋根を持った遺構が見られる。
のどかな参道風景。牛もくつろいでいた。
石段を登るごとに楼門がある。そこにはいろんなレリーフが案外綺麗に残っていた。目当ての「乳海攪拌」も一ヵ所あった。右はシヴァとナンディン。
またこんな景色。
最奥の神殿は回廊に囲まれており、崩壊した大きな瓦礫が積まれていた。小さな開口部から外に出ると、断崖の上の広場に出た。
寺院の横は直ぐにキレ落ちている。はるかにカンボジアの平原を望む。雄大な景色だ。