ヴィジャヤナガラ芸術の至宝と言うべき建築、と期待を膨らませ着いてみると……ウーン！確かに列柱の装飾は見事なのだが、整然としすぎて人間臭さが全く感じられない。「世界遺産」に登録されて拝観料などを取るようになればこうなってしまうのだろう。今日は何故か入場料フリーだった。観光客はインド人ばかり。
ハンピ・バザールの夜明け、初日の宿「パドマ・ゲストハウス」の部屋（最上階）が見えている。メイン通りは犬達のねぐらになっている。
ハンピバザールのメインストリートを抜けると川沿いの路になる。途中にも幾つかの遺跡が残っていた。対岸はアネグンディの荒地が広がり、振り返るとヴィルパクシャ寺院のゴプラが林の上に突き出ていた。
ヴィッタラ寺院入口付近に横倒しになった騎馬像があった。ローマ遺跡のような列柱の路が遠くまで続いている。
寺院前にも装飾柱の遺跡があった。さあお目当てのヴィッタラ寺院のゴプラに着いた。ゴプラの上部壁面は赤茶けた色の彫刻に覆われているが、頂上部は欠けてしまっている。
ゴプラを抜けると巨大な石像のチャリオットが置かれていた。
参拝に来ていた家族連れと、寺院のガードマン。
素晴らしい石の芸術品だ。空が冴えないのでイマイチくすんで見えているが。
列柱の「騎馬像」。上品な彫刻と言ったらいいのだろうか、先にタミルナードゥの活気溢れる「騎馬像」を見てしまっている所為か、何か物足らなく思ってしまう。他にもいろんなレリーフに溢れている。ジックリ見て回ると丸１日かかってしまうだろう。
柱を叩くと共鳴するマンダパは現在「ノー・エントリー！」。皆が叩くので「遺産」保護のためとか。この「列柱の間」も継ぎ接ぎの補修が目立っていた。もう少し上手く出来ないものか。
帰りは山側のルートをとった。こっちの方も至る所に遺跡が散在しており、時間に取り残されたような奇妙な雰囲気がしていた。